図鑑改訂、どこが変わった?
今年9月に『日本鳥類目録第8版』が発売になり、各出版社よりそれに対応した図鑑が続々と発売されています。
でも、見比べる機会がない方には、具体的にどこが変わったのかが分かりづらくもあると思います。
ということで、現在販売している3つの図鑑について、出来る限りその点をお伝えできるよう、まとめてみました。
▲ちなみに、店頭の書籍紹介POPはスタッフに手書きしてもらっています。
種数:520種→538種
・厚さ
比較すると5mmほど厚みが増しています。写真でみるとこの通り。
▲左:改定後 右:改定前 5mmくらい差があります。
・写真
より被写体全体が見比べやすい、体全体が映ったものに差し代わっており、識別や確認がしやすくなっています。
▲左:改定後 右:改訂前
・QRコードの掲載
掲載種の2/3にあたる360種の鳴き声が分かるQRコードが、種名の部分に掲載されています。
Youtubeにリンクするのではなく、山と渓谷社の専用ページにリンクしており、音声のみが聞けるようになっています。
音声はノイズを取り除いたクリアな音質なので、純粋な鳴き声だけを聞くことができます。(要オンライン環境)
鳴き声は識別や探鳥の大切な要素ですので、このバージョンアップは大きいですね。
種数としては18種増なのになぜページ数がぱっと見で分かるぐらい増えているかというと、従来のものには無かった、用語解説や部位名称の図解、歩き方や飛び方・羽根の解説、分類の主な変更点など、基本の解説のページが増えているからかと思います。
ハチクマの羽衣バリエーションなど、改訂前にはなかった個々の詳しいページも増えているようですね。
種数:92種→97種
新しく掲載された種:アカハシネッタイチョウ、アラビアアナドリ、クロハラウミツバメ、ソロモンミズナギドリ、マユグロアホウドリ
(センカクアホウドリも索引には載っているが、ほぼ記述のみで、1種としての取り扱いではない。)
・コラム『ハイイロミズナギドリとハシボソミズナギドリの識別』が『暗色ミズナギドリ類の識別』になり、解説がさらにプラスされている
従来の解説に、アカアシミズナギドリを加え、翼の形や飛び方の比較などが加わったため、ページ数も1ページから2ページに増えています。
(購入したスタッフ曰く、この情報の追加が嬉しかったとのことです。)
探す、出あう、楽しむ 身近な野鳥の観察図鑑 増補改訂版 1,760円
種数:161種→164種
リュウキュウサンショウクイ、オオムシクイ、ハチジョウツグミ
・コラム等の内容変更
『メジロあるある』や、カラスについてのコラムは内容が拡大されていたり、同じように『あるある』のページを設けていても、内容が一部変わっていることが確認できました。
従来のものには、『センダイムシクイあるある』があったのですが、今回のものには無くなっていたり、サメビタキ類の見分け方のコラムが無くなっていたりします。今回の分類の変更が影響しているのでしょう。
・サイズが変わっている!!
偶然比べてびっくりしたのですが、改定前は小B6判で、改定後はB6判となっています。
厚みは新しいほうが若干薄くなっています。
・写真が結構差し変わっている
あまり商品紹介で言及がされていないのですが、見比べると結構な数の写真が差し替えになっているようです。
どの図鑑も分類が変わったからか、ページの順番が結構変わっていました。
新旧すでにお手元にある方は、お時間あるときに比べてみても楽しいかもしれませんね。
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