ロッキーさんによる、ガラス絵作家三須広絵さんの「鳥と暮らし展」レポート
7月23日(土)から8月21日(日)までの間で、東京港野鳥公園ネイチャーセンターで開催中の、ガラス絵作家 三須広絵さん「鳥と暮らし展」を初日の朝一番で拝見して来ました。会場の様子などお届けいたします。
東京港野鳥公園入り口を入り、管理事務所脇から芝生広場を横切っていそしぎ橋を渡り、左側に下りて東淡水池を見ながら東観察広場を抜けてしばらく行くと、ネイチャーセンターに着きます。
エントランスのある2階がネイチャーセンターのメインフロアで、レンジャーコーナーと潮入りの池が見渡せる”観察フロア”と、今回展示が行われている”視聴覚室”があります。
会場に入って左側の壁面に「鳥と暮らし展」タイトル作品とあいさつ文、プロフィールとガラス絵作品が展示されています。
普通、1枚の紙やキャンバスなどに絵を描いて表現しますが、三須さんのガラス絵は、ガラスが透明だという特徴をうまく利用して制作されいます。
ガラスが透けるなんて当たり前のことなのだけど、ステンドグラスのように光に透ける色で表現されたものはよく見ますが、複数枚のガラスに描かれたいろいろな絵を重ねて一枚に表現されている三須さん独特の方法は、とても面白いと思っています。
あいさつ文の中で三須さんが、「食べるもの、生活環境を共にする生き物や植物、それぞれの生態などを絵の中に一緒に描いて、その鳥の暮らしや生き方、特徴などが感じられる作品にしたいと思い制作をしています。」と書かれています。
三須さんの作品の面白さがうまくまとめられていると思います。作品によってはある種のジョークもありますし、季節感が盛り込まれているものもあります。
キアシシギを中心に鳥の周りを干潟で食べているであろう生き物たちが囲んでいます。
ガラス絵の面白さは、もう一つあって、普通の絵では遠景から近景に手前にあるものは最後に描いて仕上げるのですが、ガラス絵はガラスの裏側から絵を描いていくので、一番手前にあるものから描いてあります。
普通の絵とは全く描く順番が違うのです。また、一度描いた所をカッターナイフで削り落として、色を重ねたりしています。
羽の中の模様などはこうして描かれています。
羽の一枚一枚まで細かく表現されているところにご注目願います。塗って描いて、削って塗ってを繰り返して描かれています。
作品の制作過程については、ガラス絵制作工程が別に展示されていますので、お忘れなくご覧ください。作品への理解が深まります。
細密に描かれた羽一枚一枚の表現にきっと驚かれると思います。
会場内のほかの壁面には、ガラス絵以外にアクリル絵の具で描かれた作品もたくさん展示されています。
こちらも見ごたえ十二分でした。一枚一枚の絵の中に込められたストーリーを読み解くのも三須さんの絵を見る時の楽しみだと思います。
自分の好きな作品を何点かご紹介させていただきます。
残りはぜひ会場で直接ご自分の目でご覧になられてみてください。
秋の渡りが始まっています。23日には潮入りの池でアオアシシギを初認しています。一緒にキアシシギもいましたよ。また、西園の自然生態園でコムクドリを観察しました。
まだまだ暑いですが、涼しいネイチャーセンター内で、絵に描かれた鳥たちを見にバードウォッチングがてらお出かけになられてみるのもよいかと思います。
ネイチャーセンター内レンジャーコーナーにて、ジグソーパズルやポストカードなどを購入可能です。
ホビーズワールドでは、三須さんデザインの野鳥の会里山の野鳥リングメモを購入可能です。
Hobby's World|野鳥撮影やバードウォッチングの専門店 (hobbysworld.com)
作品展詳細については、野鳥公園ブログ記事をご覧ください。
作品展「三須広絵 鳥と暮らし展」 : 東京港野鳥公園 レンジャーブログ (blog.jp)
東京港野鳥公園アクセスなどについては、海上公園なびのページをご覧ください。
おすすめの展覧会です。
ロッキー松村
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