よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ⑧」
前回の記事から時間が空いてしまいましたが…
ひとつ前の記事はこちら⇒よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ⑦」
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ハシボソミズナギドリの大群やクジラが乱舞するアリューシャンマジックは、バーダーなら一度は出会ってみたいと思うはず...。
昨年の千島列島クルーズ第二便では、その千島列島版・クリルマジックが観察されましたが、今年はその縮小版のミニマジックに出会いました。
その先陣をきったのは、ハイイロウミツバメ。
昨年のクリルマジックはたしか、カムチャツカ半島先端とシュムシュ島間のクリル第一海峡だったかと思いますが、今年はその海峡をオホーツク海側に少し入ったあたりでした。
まずハイイロウミツバメが出始めると、次第にハシボソミズナギドリの個体数も増えてきました。
そしてザトウクジラの群れ...。来た来た、来ました~!
ハシボソミズナギドリの個体数は少ないものの、人懐こいザトウクジラ十数頭の群れは、船の周りから離れません。
ザトウクジラは小笠原や沖縄で何度もみていますが、こんなに近くに出ずっぱりなのは初めてです。
クジラついでで紹介すると、他にマッコウクジラも観察されました。
また7/4には、シャチの群れにも出会いました。この群れも好奇心旺盛で、船の周囲で行ったり来たりを繰り返しました。船のすぐ前後左右を泳ぐので、船上から海中の姿もバッチリ見せてもらいました。
他に、白と黒の模様が特徴的なイシイルカも多数出現し、鳥だけでなく、いろいろな海の生き物を堪能できました!
また今回は、想定した以上に順調な行程だったため、予想外のおまけがつきました。
それは、オホーツク海側・カムチャツカ半島先端近くへ上陸です。
千島列島もカムチャツカ半島も、まだまだ知られていないことばかりですから、どんな鳥がいるかワクワクでした。
上陸したのは、次の地図のあたりです。
翌日の行程もあるため1時間もいられませんでしたが、この陸地ではトウネンやメダイチドリ、オオハム、ウミアイサ、ビロードキンクロなどを確認。メダイチドリ以外は繁殖しているような印象でした。
そして7/6の午後、7泊8日の航海を終えて、アフィナ号はペトロハブロフスクカムチャツキーに戻りました。
終わってみればあっという間の8日間で、実りの多いツアーだったと思います。
最後に、「海鳥ま魅力的でも、船酔いが心配で千島列島クルーズはムリ~」という方に、今回の皆さんの状況をお知らせします。皆さんの心配は、船酔いとゴムボートだと思います。
クルーズの初日には、夕食をとれない方や夕食後にダウンする方が数名いました。しかし、翌日からは、ほぼ皆さん回復。今回分かりましたが、アネロンの服用頻度を調整することで、かなり船酔いは予防できるようです。ちなみに私は、酒には弱いのに、なぜか船は平気なのです。単純に鈍いだけなのでしょうが、今回も、まったく薬なしで通しました。
それと、島に接近する際のゴム製ボートを危険と思っている方が多いようですが、まったくの見当違いです。波のある時の乗り降りは慎重にしないといけませんが、屈強なクルーが2~3人がかりで誘導しますので、危険は感じません。また、波があるときの移動ではしぶきはかかるものの、ゴムボートは安定性に優れていおり、そもそも、本当に危ない時にはボートを出せません。静かに鳥に近づけるゴムボートの威力は大きく、一度体験すると、海鳥観察には欠かせないと感じるはずです。
さて来年ですが、西遊旅行ではアフィナ号を使用したツアーを企画したいそうです。
現時点では、7月初旬から中旬にかけての時期で、日数や費用は今年と同じくらいと予想しているそうです。
今年の参加者は素晴らしい写真を多数公開しており、すでに来年の希望者もいるようです。
ぜひ来年は…という方は、いち早くツアー情報を貰えるよう、旅行社にエントリーしておいた方がよいかもしれません。
船の定員は12名程度ですからね!
最初から読みたい方は⇒よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ①」 へ
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