よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ⑥」
さあ、7/2朝のメインターゲットは、シラヒゲウミスズメです。
正直なところ、シラヒゲウミスズメと聞いても、あまり馴染みがないと思われる方が多いと思いますので、その希少性を簡単に説明しましょう。
お手持ちの写真図鑑、それも日本の野鳥全種を扱うような図鑑をめくってシラヒゲウミスズメを探してみて下さい。大人気のあんな図鑑やこんな図鑑でも、種自体が掲載されていなかったり、掲載されていても、どこかから借りてきた写真が1カットしか採用されていないといった扱いではありませんか?
つまり、シラヒゲウミスズメは撮影にも苦労する、日本人には希少性の高い種なのです。
静かなクレーター湾内をボートで入ると、すでにエトロフウミスズメの大群の本体は外海に出かけてしまっているようで、昨夜のような賑わいはありません。
しかし奥に進んでいき、湾内に2つある島に近づくと、数百羽のエトロフウミスズメが残っていました。
でもターゲットはシラヒゲウミスズメ。昨年の経験から、シラヒゲウミスズメは2つの島の斜面下部周辺がポイントなので目を凝らしてみると、聞き覚えのある鳴声…。
あっ、シラヒゲウミスズメの小群が水面をせわしなく動いています。
少し見ていると、シラヒゲウミスズメは徐々に岸に近づき、岸に上陸していきました。そしてボートを少しずつ進めると、島の周りの至る所でシラヒゲウミスズメが確認されました。
100万羽を超えるとみられるエトロフウミスズメは、斜面の上部までびっしりと巣があるのですが、シラヒゲウミスズメは斜面の低いところに営巣するようですね。
ちなみにシラヒゲウミスズメ、よく見ると、髭の太さや長さに個体差があることに気づきます。
きっと、若い個体よりアダルト個体の方が、立派な髭を有しているのでしょうね。
性差についてはどうなのか気になります...。
荒天を考慮した余裕のある行程でしたが、天候にも恵まれたため、朝方2時間の観察を2日間もすることができ、皆で幸せをかみしめてきました。
ついでに紹介しておくと、7/2朝の観察後には、近くのキタオットセイのコロニーを訪ねました。
ボートで観察している最中に出産に立ち会えたラッキーなチームもあるほど、キタオットセイも堪能しました。トドは何度も見ていましたが、はじめて間近で見たキタオットセイの鳴声が、スターウォーズに出てくるチューバッカの声にそっくりであることも発見しました。
チューバッカはライオンかと思ってましたが、よく見ると、顔もキタオットセイに似ている気がします。
⇒よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ⑦」 へつづく
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