よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ③」
我々を乗せたアフィナ号はカムチャッカ半島の太平洋側を南下し、6/30の朝には半島先端のロパトカ岬沖を通過。
最初に現れたのは、可憐なアカエリヒレアシシギの小群。
ひとつ前のお話はコチラ⇒よっしーの「2019年 千島列島クルーズレポート ②」
*************
ハイイロヒレアシシギはもう少し北で繁殖するようですが、アカエリヒレアシシギはこのあたりでも繁殖しているようですね。
そして朝食後には、パラムシル島の太平洋側にあるブラディミル岩という岩礁にボートを出しました。
狙いは、先ほどのヒレアシシギの可憐さとは程遠いトド...!!!!!!!!
参加者も迫力満点のトドにタジタジでしたが、危害を被る恐れがないと分かると、俄然、撮影意欲がわいてきます。
このオスの迫力、すごいでしょ!間近で見られるのですから、大興奮です。
どんな生き物も若い個体は好奇心旺盛ですが、トドの若い個体も、見慣れぬボートに並走して泳ぎます。
千島列島にはトドは各地に分布していますが、まとまって生息している場所は限られるのです。
そして同じ岩礁には、ヒメウやチシマウガラスなども観察されました。図鑑によってサイズ表記は大きく異なりますが、チシマウガラスの方がヒメウよりも気持ち大きい感じです。
ブラディミル岩の観察後は、シュムシュ島とパラムシル島の間(クリル第2海峡)を通ってオホーツク海側にでて、パラムシル島の西側をボートで探索。
途中の海上は霧で煙っていましたが、パラムシル島に到着すると快晴!
岸壁には、ウミガラス類も張り付いていました。
ここにもウミガラスとハシブトウミガラスの2種が写ってますが、わかりますか?
先日の復習も兼ねて、少し拡大してみましょう。
写真でじっくり見ると分かるのですが、距離があったり光線状況が悪いと、これがなかなか難しい...。この写真でも、頭部や首の色、嘴の白い線の明瞭さがわかると思いますが、嘴の形の違いも感覚的にわかるようになりました。
そう、真ん中奥の個体がウミガラスで、あとの3羽はハシブトウミガラスなのです。
そうそう、お伝えし忘れていましたが、繁殖真っ最中のこの時期は、アバチャ湾やペトロハブロフスクカムチャツキー周辺の太平洋上では、フルマカモメはほとんど見られませんでした。
それが北千島が近づくにつれて個体数が増してきていたのです。
そしてパラムシル島でも、フルマカモメの繁殖が観察されましたが、なかでも特徴的なペアを紹介します。
段階的な色のバリエーションがあるフルマカモメですが、色の異なる個体同士がペアになるのは珍しいことではないようです。
やはり、白い個体はモテるのでしょうかね (*゚.゚)ホ・(*゚。゚)
« BIRDER 8月号の特集は「絶滅鳥類事典」です。 | トップページ | タカの渡り直前 「初心者のためのワシタカ識別教室」開催決定! »
「探鳥記」カテゴリの記事
- (春の話ですが)奄美大島に行ってきました! =後編=(2022.09.07)
- (春の話ですが)奄美大島に行ってきました! =前編=(2022.08.31)
- 海鳥北上期の大洗苫小牧航路探鳥ツアー(復路探鳥編)(2022.07.30)
- 海鳥北上期の大洗苫小牧航路探鳥ツアー(往路探鳥編)(2022.07.25)
- 冬の九州に行ってきました 其の四(最終話)(2022.03.24)
最近のコメント