見つけてもそのままに!ヒナを拾わないで!!
ホビーズブログをいつも読んで下さる皆様には、耳にタコのお話かもしれませんが…
もしも、道ばたに鳥のヒナが落ちていても、安易に拾ったり、持ち帰ったりしないでください!
「えっなんで!?」と思った方、これからご説明いたしますのでしっかり読んでいただけると嬉しいです。
そして、「そんなの知ってるよ~」と思った方、ぜひぜひこのお話を周りの人に広めてください。
道端に鳥のヒナが落ちていたら、生き物好きの心優しい人は何とかして「助けてあげたい!」と思うことでしょう。しかし、野鳥の場合必ずしも人の助けが、助けになるとは限りません。場合によっては、逆にヒナを弱らせてしまったり、自然界で生きていく力を奪うことになってしまうこともあります。
ちょっとややこしいのですが、道端に落ちているヒナが必ずしも巣から落ちてしまった迷子ではなく、巣立ちを迎えた「巣立ちビナ」の場合があります。 私達がイメージする「巣立ち」とは、親元を離れ、自分の力で羽ばたいていく”自立”のイメージですが、野鳥の場合、巣立った後も厳しい自然界で生きていくために親から餌の捕り方や外敵について教わる期間が必要です。
さらに、驚いたことに巣立ったからと言って上手に飛べるわけでも、親鳥と同じ見た目をしているわけでもありません。ですので、道端に落ちているヒナは、飛行の練習中で一旦道の上にいるだけかもしれません。何より、人には見えない場所で親鳥が見守っているはずなのです。親鳥はとても賢く、ヒナの近くに人がいる場合は決して姿を現しません。
そんな巣立ちビナを、知識無く「助けなきゃ!」という思い込みで保護することは、「誘拐」です。親鳥から見たら私達人間は捕食者ですから、連れさらわれてしまったらあきらめるほかありません。また、保護した後に餌をやって育てても、私達人間には野鳥が自然界で生きていくためのノウハウは教えることができません。ちょっときつく書きますが、巣立ちヒナの保護=誘拐殺人(鳥)だと思ってください。
心を鬼にして、離れて見守ってくださいね。
なお、近くにノラネコがいたり、車や人通りが多い危険な場所では放置が心配な場合もあると思います。本当は自然界で生きていく以上、ヒナはそういった危険から自ら身を守れないといけないのですが、人為的な危険から多少遠ざけてあげるくらいは介入しても良いかもしれません。
ノラネコ→近くの木の上など、他の動物が近づきにくい場所に移動してあげる。木に止まれないようなら、カップ麺の容器などに入れてあげて。
車や人通りが多い場所→近くの生垣の木の中や草むらなどへ移動。
いずれの場合も、ヒナの呼ぶ声で親鳥が見つけてくれるはずです。
それから、目線を人間側に変えると…野鳥は未知なる感染症を持っているかもしれません。ちょっと言い方が悪いですが、鳥は汚いのです。ほおっておけず、触ってしまった場合にはしっかり手を洗ってくださいね。
そして…野鳥は法律で保護されています。上記で必要な場合に移動させる方法をご紹介しちゃいましたが、 野鳥を許可無く捕まえたり、飼養したりすることは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」違反になります。お気をつけください。
明らかに巣立ちビナでなく巣にも返してやれないときや、けがをしている場合は上記法律に基づき各都道府県の鳥獣保護担当部署に指示を仰いでください。くれぐれも勝手に保護して近くの動物病院に連れていかないでくださいね。繰り返しになりますが、野鳥は様々な病原菌を持っているので、普通の動物病院は助けたくても受け入れられません。都道府県の許可を得て、野鳥の救護を行っている動物病院などがありますから、各都道府県の鳥獣保護担当部署に問い合わせてください。
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