新型国産照準器キングフィッシャーでカワセミの飛翔を撮る! (1/2)
7月1日に発売となった新型の国産照準器Kingfisher(キングフィッシャー)は、発売前から試用した結果、魅力的すぎてプロバー(初代)ユーザーの私自身が購入するにいたりました
前半では、プロバーとの比較、キングフィッシャーの魅力と使い方のコツなどをレビューしてみたいと思います。
実写に入る前に、もうひとつの国産照準器プロバーからの進化点をみて行きましょう。
↑プロバー(初代)の視界 レンズ越しの景色が青味がかって見えます
後述しますが、レンズの大きさとレンズコーティングの違いに注目です。プロバーIIではキングフィッシャーと同等のGコーティングを採用しています。
◼️人気の機種プロバーIIからのさらなる進化
まず、プロバーIIから進化したのが、レンズの大型化が挙げられます。
プロバーIIとの面積比で11%広くなり、具体的にはレンズの形が円形をしていたプロバーに対して、キングフィッシャーは角形になり、左右上側の面積が広がりました。
プロバーを使い慣れた目でキングフィッシャーを見ると、「たしかに広くなってる♪」と嬉しくなるくらいに違いが感じられます。
左:キングフィッシャー 右:プロバーII
そして、光量調整(兼電源)ボタンの感触は大幅に改善しました。
プロバーの時は固い感触で、本体を親指と人差し指で掴み、少し親指の爪を立てるようにボタンを押す必要がありましたが、キングフィッシャーでは、人差し指1本でも楽に押せるくらい押しやすく進化しました。
これなら光量調整中に光軸がずれちゃって…ということもなさそうです。
もうすでにプロバーIIでも採用されていましたが、レンズコーティングがGコーティングという点も注目です。
このGコーティングとは何かと言いますと、自衛隊御用達の照準器G89でも使われているコーティング技術で、初代のプロバーと比較すると、格段に視界がクリアに進化しています。※正確にはG89にはナイトビジョン用のコーティングも施されているので全く同じではありません。
そして暗い環境でレンズ本体に反射したLEDの光がレンズに映りこんでしまうのを防ぐ為、LED射出部付近に遮光テープが貼付されているのも地味な改良点です。
ちなみにプロバーI/IIの方向けに遮光テープの単品販売もございます。
◼️スリープモードの特性と注意点
バッテリーの持ちについては基本的には変わりませんが、省電力機能を搭載したことで、バッテリーの持ちがさらに延びる可能性があります。
新機構のスリープモード(通称寝落ちモード)を搭載し、電源を入れてから3分経つと自動的にLEDを消灯し、振動を感知するまで待機状態になります。
スリープモード時は実質電力を消費しません。そのまま4時間経つと自動的に電源オフになります。
キングフィッシャーの内部の基盤には、モーションセンサーが搭載されていて、カメラボディを掴んだり、照準器を触る、といったわずかな振動を感知して復帰します。
ただし、雲台のパンハンドルを持って左右や上下に動かしても振動が発生しない為、復帰しない点に注意が必要です。
モーションセンサーは〝動き〝ではなく〝振動〝を感知するので、寝落ちした時にはブンブン揺り動かさずに、トントンと叩いて起こしてやるのがポイントです。
ザハトラーなどの防振に優れたビデオ雲台に望遠レンズサポート、レリーズを使用して撮影されている場合は、振動が抑えられているので、パンハンドルを握る前にコツンと指で叩いて振動を起こしてから操作するようにすると良いでしょう。
鳥が現れる前にどの程度の振動でキングフィッシャーが起きるのかチェックしてみてください。
もし、寝落ちされるのは困るという場合は、スリープモードのない プロバーII の方をお選びください。基本的な内部構造は、キングフィッシャーと同様で、登場以来人気を博してきた実績もあり、コストパフォーマンスの高い機種と言えます。
実写編につづく >>
・国産照準器 Kingfisher(キングフィッシャー)の詳細はこちら
・キングフィッシャーの別売オプションパーツはこちら(近日公開予定)
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