2017年6月 台湾探鳥記 其の弐
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昨日と同じく、今年の生息確認情報のあった小島を目指します。
まだ天候が完全に回復してなく、暗雲が垂れ込めたような景色...。ちょっと不安がよぎります。
島に近づいて観察してみると....
なんと、昨日とは打って変わり、島の上空には無数のアジサシが飛び交っています。
ならば、一刻も早く目的のヒガシシナアジサシを探さねば!
メンバーは船の前後に別れて必死に探します。すると...、オオアジサシの群れの中に1羽発見!
メンバー全員が確認するのに時間がかかりましたが、船がゆっくり島を回り始めると、少しずつ近くに見えてきました。
中央の白いアジサシがターゲットで、周囲はオオアジサシです。
「あ~よかった」というのが正直なところの感想です。
一緒に来た鳥仲間は、私以外は初めてのヒガシシナだったので、見られてほっとしました。
島をゆっくり2周すると、船の都合で一旦港へ戻りました。実は、当初予定していた船がエンジントラブルを起こし、急遽、別の船を利用していたのです。
他の客も数名乗せた3度目のクルーズでは、ヒガシシナアジサシは5羽ほど確認できました。初めて見たメンバーも目が慣れてきて、飛翔時にも簡単に識別できるようになり、たっぷりと堪能することができました!
下記写真は左がヒガシシナで、右がオオアジサシです。嘴の色やパターンを見て頂くと、その違いに気づくと思います。
さてさて、ではなぜ昨夕は観察できず、今日は確認できたのでしょうか?
それは、潮の状況が影響しているのです。具体的にいうと、低潮時にはアジサシ自体が島に少なく、高潮時になると戻ってくるのだそうです。
昨日(6/25)の夕方は17:18が干潮で、本日(6/26)の午前中は05:51が干潮で、11:35が満潮だったのです。8時すぎに観察した本日1回目より、11時すぎの2回目の方がヒガシシナの個体数が多かったのも頷けますね。
さらに、この日の潮位差は干満潮時で5m以上もありました。6/24が新月だったので、この日は大潮に近い中潮くらいだと思います。
計画時からいわれていましたが、どうやら干満時の潮位差がある方が観察にはいいようなのです。
あとから冷静に考えれば、昨夕に見られなくて当然なのですが、やはり実際に見るまでは安心できないですよね。
馬祖編の終わりに、他に観察できたアジサシを紹介しておきます。
まずは一番個体数の多かったオオアジサシ。
次に多かったマミジロアジサシ。
エリグロはあまり多くなかったです。
一番個体数が少なかったベニアジサシ
6/27には南竿に船で移動し、午前便で松山空港へ戻りました。
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