手軽に夏鳥を見に行こう!宮ヶ瀬湖畔日帰り探鳥。
連休を控えたこの時期、鳥見の計画を立てている方も多いことでしょう。
オオルリ、キビタキなどの夏鳥を見に行くなら、軽井沢や戸隠なども良いですが、「遠いからちょっと…」という方の為に、首都圏日帰り圏内で、夏鳥が楽しめる場所「宮ヶ瀬湖畔の早戸川林道」をご紹介します!
芽吹きから新緑へ移り変わる金沢橋周辺の景観(4月23日撮影)
本厚木駅の北口を出て、駅前の横断歩道を渡った場所にあるバス停の5番のりばから「宮ヶ瀬行」の神奈中バスに乗ります。今回は平日なので、7:40の一番バスに乗りましたが、土曜休日は6:55が始発です。詳細は「神奈中バスのページ」をご確認ください。
揺られること約50分、終点の宮ヶ瀬で下車。停留所横のトイレに立ち寄った後、駐車場を左手、土産店や食堂の並びを右手に見ながら進むと、ビジターセンターが見えてきます。手前を左折してすぐに閉じたゲートが現れるので、ここが早戸川林道の入り口です。
一見立入禁止のようですが、車両進入禁止で、ゲートの横から人は出入りすることができます。
早戸川林道は、左手側が宮ヶ瀬湖の法面にあたる斜面となっていて、落葉広葉樹が主体で、所々スギ・ヒノキなどの針葉樹が混ざる明るい林が続いています。
歩き始めて5分としないうちに、キビタキやオオルリ、クロツグミ、センダイムシクイなどが梢の高い位置から囀りを聞かせてくれます。
キビタキ
高い梢で囀る雄。近くにいた方に教えてもらいました。
二つほどカーブを超えた辺りで、クロツグミの囀りがよく聞かれましたが、これが姿がなかなか見つかりません。
クロツグミ
これは一昨年の同じ場所での画像。稀に地面に降りていることもあるそうです。
一昨年の5月7日に訪れた時には、ここでコサメビタキが声と姿を楽しませてくれましたが、今回はまだ到着していなかったようです。
右手に湖面を眺めながら進むと、橋の先に汁垂トンネルが見えてきます。5月末頃には谷の奥からアカショウビンの囀りが聞かれることがあるという橋を過ぎ、トンネルをくぐるとスギ林が現れます。
周囲の藪からはヤブサメの「シシシ…」という虫にしか聞こえない囀りが聞こえてきます。加齢が進むとヤブサメの囀りを聞くことができなくなってしまうという話ですが、「今年はまだヤブサメの声が聞こえる」と少し安心感を覚えます(笑)
ササが茂る場所ではクロジの地鳴きや姿も見られましたが、間もなく山の上の方へ旅立ってしまうことでしょう。
しばらく進むと、突然動物園のような賑やかな鳴き声が響いてきます。木々の間から覗くと、対岸にカワウのコロニーがあるのが見えます。
その先は視界が開け、湖面見ながら進むとやがて茶色の鉄骨の橋が現れます。
金沢橋です。
三年程前までは、ここがヤマセミの観察ポイントとなっていたのですが、最近は朝夕稀に橋の下を通過するだけのようです。
橋を通過するとまた周囲の藪からヤブサメの囀りが聞こえ、アオジやホオジロも出入りしています。
センダイムシクイ
声はすれども姿は見えず。梢には行かず、枝の間をウロウロしている傾向があります。
しばらくセンダイムシクイの多いエリアを進むと、湖に沢が流れ込む場所を何度か通り過ぎます。オオルリは下の写真のような、沢のあるところで特によく見られるので、要チェックです。
囀りが聞かれなくても、水浴びや餌取りで低い位置で見られることもあるので抜かりなく。
最終的に近くまで来てくれました。
宮ヶ瀬湖も終わりに近付き、早戸川が流れ込む場所に近付くと、木々の間から青い橋が見えてきます。
青い橋を渡ると早戸川林道も終着。
今回試しに、早戸川沿いをさらに上流に行き、早戸川国際マス釣り場まで足を延ばしてみたところ、道の脇に沢が流れ込む場所でまたまたヤブサメに遭遇。
早戸川林道は、片道普通に歩けば50分程度ですが、出来るだけ時間を掛けてゆっくり廻ると良いでしょう。
朝一番に入って一往復した後、宮ヶ瀬のバス停付近の食堂で昼食を食べ、昼過ぎから夕方に掛けてもう一往復するのもオススメです。
特にお昼を過ぎると、バーダーの数も一気に減るので、夏鳥を独り占めしながら、ノンビリと探鳥できます。
今回も夕方近くにバス停へ戻る道すがら、金沢橋を過ぎた湖面が見渡せる場所で、運よくヤマセミが湖面を飛び過ぎて行くのに出会えました。
さて、帰りのバスは、発車時刻が大抵毎時50分なので(詳細は神奈中バスのページを確認のこと)、遅れないように早めにバス停に向かいましょう。今回も最後の辺りでクロツグミの囀りに気を取られてバスに乗りそびれました。
往復かなりの距離を歩くので、カメラマンの方は軽い機材で挑んだ方が良いでしょう。
私は400㎜のF5.6手持ちで撮影しましたが、暗い場面も多いので、せめて一脚があるといざという時に頼りになります。
日帰りで夏鳥散策を楽しんでみませんか?
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