コーワの新型双眼鏡「SV50-12」フィールドレポート!
コーワの新型双眼鏡SVシリーズの中で最も倍率が高い12倍を誇る「SV50-12」をフィールドで試してみました。
見え味云々はともかく、実際に種を識別するツールとして使えるかどうかに重点をおいて評価したいと思います。
50mm口径ということで、相当な重さを覚悟して、「ハーネスストラップ」装備で挑みましたが、拍子抜けするほど軽く、42mm口径と大差なく感じました。
初めは神奈川の秦野にある権現山で渡り途中の夏鳥目当てで向かいました。12倍の高倍率で林の中の鳥を観察するというのはかなり酷といえます
さすがに、込み入った枝の中の鳥は多少視野に捉らえにい印象は否めませんが、10X42クラスとほとんど同じ感覚で使えましたもちろん12倍のアドバンテージは強力で、とくに上空をオオタカが通過した時には、識別に大きな威力を発揮しました普段使っている8倍ではそれと認識できず、うやむやなまま終わっていたことでしょう
権現山では、キビタキ、アカハラ、ビンズイ、サンショウクイ、アオジ、ヤブサメ、メジロなどの囀りを確認し、芽吹いた木々の中の探鳥を堪能しました。
その後、茨城の霞ヶ浦方面まで足を延ばし、蓮田でシギチドリを探しましたが、今年は例年になくシギの数が少ないようで、タシギ(多数)とセイタカシギ(4羽)、コチドリ(数羽)がいたのみでした
水田地帯では12倍の性能をいかんなく発揮し、通常は双眼鏡を放り出し、望遠鏡を取り出すような数枚先の田んぼにいるシギでも何とか見分けることができました
車の中からの観察で、望遠鏡が設営できないシチュエーションでは非常に重宝します
12倍という高倍率だと、手ブレが気になるのでは?と当初は心配しましたが、私の場合ほとんど問題ありませんでしたもちろん片手で持つとさすがに像が激しくブレますが、両手でしっかりホールドしてやれば、10倍と大差なく扱うことができました
■まとめ
・重さの感覚は42mm口径クラスとほとんど大差なし。軽さにビックリ
・林の中でも使えなくはないが、水田、干潟等開けた環境で使うのが最適。
・撮影の合間に片手で観察するような使い方には不向き。両手でしっかりホールドすれば、手ブレはそれほど気にならず。
・必ずしも望遠鏡の代わりにはならないが、望遠鏡が使えない環境ではとても重宝する。
・予想外にオールマイティに使えるが、状況に応じて8倍クラスと使い分けるのがバランスが良さそう。
・明るさは10x42クラスと同じ感覚。夕方でも不都合なく明るい視野。
何より、この12倍で50mm口径というスペックでありながら、¥31,900-という一瞬目を疑いたくなるような低価格が一番の嬉しいポイントです
望遠鏡を持って行くのが大変な旅行用としても頼りになる存在となりそうですね
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